今回は、AutoCAD Plant3D(以下Plant3D)でカタログを作成する方法について解説したいと思います。まず第一弾として、両端にフランジが付いた配管のカタログ作成方法についてです。
カタログを作成する場合は、立ち上げるソフトがPlant3Dではありません。Autodesk Spec Editor for AutoCAD Plant3Dというソフトを立ち上げます。デスクトップにショートカットがない場合は、左下のwindowsマークからソフトを探してください。AutoCAD Plant3Dフォルダの中にPlant3Dと一緒に入っていると思います。
第6回 Plant3Dの始め方をご覧いただいている方は、すでにJIS Pipes and Fittings CatalogというコンテンツパックがPC内にダウンロードされていると思います。そのカタログデータを開いて、今回のフランジ付き配管を追加する形になります。
手順
- Spec Editorを立ち上げ、JISカタログデータを開く。
- 新しいコンポーネントを作成ボタンを押す。
- 下図のように選択をして作成ボタンを押す。
- サイズタブで各サイズのパラメータ「L」を-1とする。
(-1にすることで、Plant3Dで作成した長さを適用することになります。) - 一般プロパティタブでISO シンボルタイプをPIPE-FIXEDに、ISOシンボル SKEYをPFに設定する。(これらはスプール図を作成する時に、必要な情報とシンボルになります。PFはパイプフランジの略だと思います。)

あとは、作成したカタログをプロジェクト内のスペックに登録することでPlant3D上のツールパレットに出てきます。
まとめ
Plant3Dで配管部品を作成する時は、すべて以下の流れになります。
- カタログの作成。
- 作成したカタログをスペックへ登録。
- Plant3Dツールパレットに出てくるので、それを選択して3Dモデルの入力。
- 配管スプール図の出図。
カタログ作成時の大事なポイントとしては、コンポーネントカテゴリーをしっかりと合わせること(エルボやティーはFittingsでバルブはValveなど)、両端の圧力の設定(JIS10Kなど)、両端の接続情報の設定(フランジRF、フランジFF、ねじ込み、ソケットなど)、スプール出図のためにISOシンボルタイプとISOシンボルSKEYを適切に設定することになります。

カタログとスペックの概念が、Plant3D(他のプラント配管用3D-CADでも同様です)において必須の知識になります。ちょっと分かりにくいですが、何回も自分でカタログを作成して習得しましょう!
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