今回も前回に引き続き、第6回「Plant3Dの始め方」に出てくるStep6「架構モデルの作成」について詳しく解説していきます。AutoCAD Plant3D(以下Plant3D)の上部メニュー「構造」タブ内のパーツというところにあるアイコンを押すことで鉄骨や階段、手すりなどを作成することができます。
部材の入力方法
- 「構造」タブの「パーツ」内の「設定」を押して、部材設定を選択。
- 部材設定ダイアログボックスが表示されるので、左上の規格をDINに選択。
(JISカタログを作成した人は、それを選択してください) - 左で形状を選択。(例えば、H鋼やL鋼など)
- 中央でサイズを選択。(例えば、H200x100やL65x6など)
- 右で基点位置を設定。
- 「パーツ」内の部材を選択すると、LINEコマンドと同様の感じで始点をクリック、終点をクリックすることで、部材が作成されます。
- 画面上の表示方法は4種類あります。先ほどの1でやった「設定」の上にあるボタンを押すとライン、シンボル、アウトライン、シェイプがあります。私のおすすめは、ラインとアウトラインを適宜切り替えながら使用することです。
架構を作成・修正する時は、ラインモデル表示が端点などの選択がやり易く、配管など他のモデルとの干渉を見る時は、アウトラインモデル表示が見やすいからです。シェイプモデル表示はPCが重たくなることがあるので使用していません。
手すりの入力方法
- 部材のときと同様に「設定」を押して、手すり設定を選択。
- 手すりの高さと中間レールの高さ、キックプレートの高さを設定する。
- 手すりとキックプレートの形状を選択する。
- 「パーツ」内の「手すり」を押して、LINEコマンドと同様の感じで始点をクリック、終点をクリックすることで、手すりが作成されます。
画面の表示方法は先ほどの部材と同様です。
※今後、紹介する「オルソ図の作成」時に自動生成される範囲ボックスがおかしいときは、手すり形状を見直すことで改善することがあります。(実体験)
階段の入力方法
- 先ほどと同様「設定」を押して、階段設定を選択。
- 階段の幅と蹴上げ(けあげ)を設定。
- 右の形式から踏面(ふみづら)とササラ桁を設定。
- 「パーツ」内の「階段」を押して、LINEコマンドと同様の感じで階段の始点をクリック、終点をクリックすることで、階段が作成されます。
床の入力方法
専用のコマンドがありますが、私は普通の直方体をモデリングして作成しています。理由としては、先ほどのラインモデル表示とアウトラインモデル表示では、専用コマンドの床と3Dソリッドの床では表現の違いがないからです。(専用コマンドの床は、シェイプ表示をするとグレーチングなどがちゃんと表示されます。)あとは、プロパティ情報も違いますが、プラントエンジニアリングの配管設計においては、必要ないと考えているからです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本ページを進めていただくことで、機器架台や建屋架構、配管ラックなどの作成ができるようになったと思います。さらに詳しく部材の入力方法を確認したい場合は、【第10回】Plant3Dで鋼材モデリングする方法でも解説しておりますので、そちらも合わせて読んでいただければ、より理解が深まると思います。次回は、機器モデル入力についてお話ししようと思います。

プロジェクト作成から架構入力までできれば、3Dモデル入力の1/3はマスターしたといっても過言ではありません!自分で自分を褒めてあげてください!
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