【第8回】AutoCAD Plant3Dの配管スペックについて

配管設計

前回は、AutoCAD Plant3D(以下Plant3D)のカタログについてお話ししました。今回はスペックについてです。配管部品のカタログを作成したら、それを配管スペックに登録します。そのためには、配管設計者として配管仕様書を作成できないとPlant3D上での作成もできないと思います。ここでいつもの質問です(笑)

配管仕様書(配管スペック)とは何のために作るのか?

私は、主に下記の理由だと思っています。

  1. 流体(サービス)によって最適(経済的要素も含む)な材料を選定するため。
  2. CADオペレーターや工事職人が間違えずに仕事をできるようにするため。

1.は、工業用水は多少さびが発生しても製造に影響がないので、安価なSGP管を選定する、とか酸性の強い液体の場合はライニング管を選定する、とか重要なプロセス配管の場合は耐食・腐食性を考慮してSUS304管を選定する、といった感じです。
2.は、配管仕様書にC1というスペックが記載されていて、そこにはSGP管と書かれているので3D-CAD上でSGP管を選定する、といった感じです。

なので、1つのスペックに1つの部品を登録するようにして下さい。例えば、C1というスペックに配管材を登録する時に、SGPとSTPG370の2つを登録してはいけません。その場合は、C2というスペックを作成して、C1にはSGPを、C2にはSTPG370をそれぞれ登録して、2つのスペックを作成します。
この1対1の関係性を作る事が配管スペックを作成する上で、重要なことになります。ですが、Plant3Dで配管スペックを登録する時は、配管のクラスブレークについて考えておかなければいけません。クラスブレークとは、1つの繋がっている配管が途中でスペックが変わることを言います。基本的には、フランジの前後でクラスブレークをするので、フランジ・ガスケット・ボルトナットについては、相手先の配管スペックで使われるフランジ・ガスケット・ボルトナットも自分側の配管スペックに登録しておいてください。

ねこ道
ねこ道

余談ですが、配管材質の記号表記は何という略か知ってますか?
SGP:Steel Gas Pipe
STPG370:Steel Temperature Pipe General (370は材料の許容応力値)
SUS304:Steel Use Stainless 304
お客様との打合せ時に小ネタとしてたまに話したりします(笑)

今回は以上になります。

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