【第28回】Plant3DとACC(Autodesk Construction Cloud)との連携について

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今回は、AutoCAD Plant3D(以下Plant3D)とAutodesk Construction Cloud(以下ACC)との連携についてお話ししたいと思います。まずは、ACCについて説明します。オートデスク社が提供しているクラウドサーバーベースのドキュメント管理システムになります。

プラントエンジニアリング業務は、それぞれの専門分野に合わせて大量の図面が存在します。また、その大量の図面が頻繁に更新されます
従来は、それらを紙で保管して、必要な図面をコピーして関係者へ配布していました。当然、図面が更新されるたびに、またコピーして配布して。。を永遠に繰り返していました。非効率な作業ですね。

2020年頃からこの業界にもクラウドサーバーの利用が広まり始めました。低価格化とコロナが主な要因だと思います。私もそのタイミングで社内サーバーからクラウドサーバーへの切り替えを推進したひとりです。クラウドサーバーと一言にいっても様々な種類のサービスがあります。

いわゆる一般的なクラウドサービス(GoogleDrive、OneDrive、BOXなど)から始まり、業務に特化したクラウドサービス(ANDPAD、eYACHO、SPIDERPLUS)まで無数にある中から私が選んだものは、オートデスク社のACCでした。(ちなみに以前は、BIM360という名称だった)

ACCの特徴

  • 容量は無制限(今のところ)
  • CADデータの閲覧が可能(dwg,rvt,nwdなどオートデスク製品のCADデータ)
  • データに朱書きを書き込む機能がある(マークアップ機能)
  • 図書内の不明点や確認事項を担当者へ連絡する機能がある(指摘事項機能)
  • 図書のレビュー機能がある

私が一番重視した機能は、CADデータの閲覧が可能なことです。特にNavisworksのnwdファイルを閲覧できる点が決めてでした。これにより、i-Padなどのタブレットでも、Navisworksの入っていないPCでも、nwdファイルを閲覧できる環境を整備することができました。(タブレットでは専用アプリを使用し、PCではブラウザを使用します)

また、クラウドサーバーの利点として、関係者全員(顧客、設計者、社外協力会社)が最新の原本データ(原本という言い方があってるかはかなり微妙ですが、コピーをしたデータではなく、唯一無二の本物のデータ)をいつでも見られるようになることで、古い図面をみて間違えた!というような事をなくすことができます。

さらに、データの保存場所がURLになることで、データ同士をリンクさせることが可能になりました。(例えば、図面Aの中に、図面Bへのリンクを作成してデータ連携させるなど。)
データリンクが切れないように、図面を更新するときは、ファイルを上書きするルールにしています。クラウドサーバーなので古いデータは自動的にバックアップ保存されます。

まとめ

ほぼACCの説明になってしまいましたが、Plant3Dデータをnwdデータへ変換してACCに保存することでNavisworksがなくても閲覧が可能になります。また、ACCのマークアップ機能を使うことで、nwdデータに直接朱書きすることが可能になります。
当たり前なのですが、データ保存のルール(フォルダ構造、ファイル命名規則、アクセス制限など)については、しっかりと定めないとデータがぐちゃぐちゃになって運用できませんのでご注意ください。

ねこ道
ねこ道

関係者全員でデータを共有するために、ACCのライセンスがたくさん必要になるのが唯一の欠点です(笑)

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