今回は、Inventorについて少しお話ししたいと思います。Inventorとは、機械系の業界でよく使用される3D-CADの事です。機械系3D-CADの国内シェアは、InventorとSolidworksの2強になっています。飛行機で有名なボーイング777は全ての部品を機械系3D-CADで設計されたそうです。機械系3D-CADの特徴としては、解析機能が上げられます。3Dモデルを作成後、拘束条件や温度条件などを入力して、強度解析や熱応力解析をする事ができます。プラントエンジニアリング業界では、正直な所あまり普及していない印象です。機器設計者や、機器製作メーカーさん、頑張って3D-CAD使って下さい!慣れれば必ず業務効率は向上します!
機械系3D-CADの概要はこの辺にしておいて、Plant3D主体で考えた時には、Inventorはどのような立ち位置になるでしょうか?ずばり、機器モデルの作成でしょう(笑)
と言っても、Plant3Dにも機器モデル作成機能はあるので必須ではないと思っています。そもそも機器モデル詳細度の問題で、配管設計においては詳細な機器モデルは必要ありません。なのでわざわざInventorでモデリングする必要がないのです。
ただし、別の目的があるなら話は別です。例えば、配管設計者が機器モデルも架構モデルも全部入力するのは負荷がかかるので、3D化業務の分散として、機器モデルは機器設計者が作成、架構モデルは架構設計者が作成するという考えがあります。(この場合は、ただ3D化するだけでは非効率なので、解析用に3Dモデルを作成して、それを流用するなど業務プロセスの見直しが大前提です)
また、プラント配管用3D-CADを複数種類持っていて、案件によって使い分けている場合などで、過去のPDMSで作った機器をPlant3Dに持っていきたい!なんてことがあっても中々難しいのですが、機器をInventorで作っておけばどちらの3D-CADにも活用できます。
常々思っているのですがプラント業界は、なぜ配管しか3D-CADを使用しないのでしょう?これから、より効率よく業務を遂行していくためには、データの一元化は必須になります。データの一元化をするならば3Dプラットフォームで行うのが、今の世の中においては一番効率がよいでしょう。そう考えると、詳細設計と呼ばれる機器設計、配管設計、電気計装設計は3D-CADを使わない選択肢は無いと思うのですが、皆さんはどう思いますか?
まとめ
- Inventorは機械系3D-CAD
- Plant3Dには簡易機器モデル作成機能があるのでInventorは必須ではない
- それでもInventorを使う意義はある(3Dプラットフォーム実現のため)
次回は具体的にInventorで作成したモデルをPlant3Dにインポートする方法をお話ししたいと思います。


コメント
コメント失礼します。
例えば、中規模のプラント建設工事の場合で、それなりの大きさの配管サポート架台が必要になり、さらには荷重計算も併せてやりたいなという設計プロセスを考えたときに、
Inventorで作成した架台に、Plannt3Dで作成した配管類をインポートして計算をすることは可能でしょうか。(Plant3D配管がただのブロックとなることは了承済です)
架台の安定性を確認できたら、全体配置図に作成する時には、Inventorの架台モデルをPlant3Dへインポートする。というやり方もあるのかなと見ていて思いました。
コメントありがとうございます!
おっしゃる通り、プラントの規模が大きくなると、パイプラックの強度計算が必要になるケースも出てきますね。プラント業界で鋼材などの強度計算によく使われるソフトウェアとしては、「Tekla Structures(旧Xsteel)」や「STAAD.Pro」が有名ですが、簡易的な計算であれば「Inventor」や「Solidworks」でも対応できるかと思います。
さて、ご質問の件ですが、すでにご認識の通り、「Plant3D」からインポートしたデータは単なるブロックとして読み込まれるため、重量などの情報が入っていない状態になってしまいます。
私自身は強度計算の経験が少ないため確かなことは言えないのですが、Inventor側でインポートしたブロックに対して、荷重条件や重心位置などを個別に設定すれば計算自体はできると思います。
しかし、そもそもパイプラックの強度計算においては、そこまで詳細なモデリングを用いた計算は行わないのではないでしょうか。具体的には、配管サポートに載るすべての配管や電気ダクト、空調ダクトなどの合計重量を計算し、それをパイプラック上面への「全荷重」として設定して計算するのが一般的かと思います。
その場合、計算のために配管を個別にモデリングしてインポートする必要はないのではないかと推測しています。
少しでも参考になれば幸いです。