こんにちは!ねこ道です。今回は、AutoCAD Plant3D(以下Plant3D)の業務効率を劇的に改善する可能性のあるアドオンソフトをご紹介します。
以前の記事では、Arent株式会社の「ASPO」というアドオンソフトをご紹介しましたが、今回は関西設計株式会社が提供する「PLANOMIS」(https://www.kansai-design.co.jp/planomis)をピックアップします。
今回、トライアル期間を利用して実際に色々と触ってみました。そのリアルな使用感や、現場目線で感じたメリット・デメリットを皆さんにお伝えできればと思います。サポート図作成の手間に悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
開発元の会社について
ソフトを提供する関西設計株式会社は、カナデビアグループの企業です。「カナデビア」という名前に馴染みがない方もいらっしゃるかもしれませんが、以前の社名はあの「日立造船」です。この業界では「ニチゾウ」という愛称で長く親しまれてきました。 私がこの業界に入った頃には、すでに日立系の傘下から外れており、造船業からもほぼ撤退している状態でした。そのため、「日立造船」という社名と実際の業務内容(プラントエンジニアリング)がちょっと乖離しているな、という印象を持っていたのを覚えています。
そんなプラントエンジニアリングの最前線にいる企業グループから生まれたのが、今回ご紹介する「PLANOMIS」です。
「PLANOMIS」とは?導入の流れ
PLANOMISは、配管サポートの3Dモデリングを通常のモデル入力作業で行うだけで、そこからサポート詳細図をある程度自動で出力できるというアドオンソフトです。
ライセンスは認証型となっており、導入の流れは以下の通りです。
- お申し込み後、ソフトのダウンロード用情報が送られてくる
- ご自身でダウンロードおよびインストールを行う
- AutoCAD Plant 3Dを立ち上げると、新しいリボンメニューが1つ追加される
- 初回起動時にライセンスキーの入力を求められるので、登録を行う
基本的には「パソコン1台につき1ライセンス」が紐づく形になります。パソコンを更新したりする時は再発行などの必要があるかもしれません。このあたりの詳細は、実際に契約される際にご確認いただくのが確実です。
具体的な作業内容:今までの作業とどう違う?
具体的な作業としては、Plant3Dの標準機能(デフォルト設定)に含まれているUボルト、Uバンド、パイプシューといったサポートを活用します。
作業を進めるにあたっては、サポートを「サポート本体」と「サポート部材(鋼材)」の2つに分けて考えます。
- サポート本体の入力:Plant3Dのデフォルト情報を使って入力するか、標準カタログ機能を使って独自の形状を作成して配置します。
- サポート部材(鋼材)の作成:Plant3Dには鋼材がセットになったサポートもありますが、実際の現場ではサポートごとに鋼材の形状が異なります。そのため、既存のものをそのまま使うのではなく、Plant3D標準の鋼材作成機能を使って個別に部材を作成します。
最大の特徴は「レイヤー管理」だけ
このソフトのすごいところは、サポート本体もサポート部材も、すべてPlant3Dの「標準機能」を使ってモデリングを行うという点です。今までやっていた作業と本当に全く同じで、特別な操作を覚える必要はありません。
標準機能と何が違うのかといえば、「専用の画層(レイヤー)管理」をする点です。 決められたルールに基づいた名前の専用レイヤーを作成し、そこにサポート本体と部材を振り分ける。これだけです。あとはソフト側がサポートナンバーとレイヤー内のオブジェクトを自動的に読み取り、サポート詳細図を自動出力してくれます。
圧倒的な「自動出力」の中身
出力されるサポート詳細図には、驚くほど多くの項目が自動で書き込まれます。
- 形状の出力:三面図(平面、正面、側面)とアイソメ図、計4つの形が自動で作成されます。
- 部材および配管の情報:部材名称の表示はもちろん、配管形状もしっかり描写されます。Plant3Dの標準機能を活用しているため、保温付きの配管であれば保温マークも自動表示。さらに、口径、流体などの配管情報も自動で抽出されます。
- 寸法と高さ情報:寸法やFL(フロアレベル)、高さ情報が自動記入されます。寸法については、一部で押さえている箇所がずれることもありますが、既に入っている寸法を手動で微調整するだけで済むため、一から引くのに比べて非常に効率的です。
- 部品表の作成 図面右上に部品表欄が自動作成され、鋼材やサポート本体へバルーン(符号)も自動配置されます。バルーン番号は部品表と連動し、名称、材質、長さ、重さといった情報が一覧出力されます。
実務者目線で感じたメリット
実際に使ってみて、かなり至れり尽くせりで、優秀な機能を備えたソフトだと感じました。実際の設計者にとって「これが欲しいんだよな」という機能がしっかり網羅されています。
「建屋側の情報」の賢い取り込み
特に優秀だと感じたのが、建屋の梁や柱などの扱いです。 サポート部材がH鋼の梁や150角の柱に付いている場合、詳しい情報までは不要でも「どこに接続されるのかとそこまでの距離」だけは図面上で確認したいですよね。
PLANOMISでは、サポートの周囲に少し広めの「クリッピングボックス」のようなものを内部的に作り、そこに含まれる柱や梁の情報を形状として取り込んでくれます。しかも、「図面上には描画されるけれど、部材表には集計されない」という仕様になっています。これは実務を本当によく分かっている機能です。
充実したカスタマーサポート
ソフトというのは「買って終わり」ではありません。消費者側からすると、買ったところがスタートであり、使い始めれば必ず「ここは設定どうやるの?」といった疑問が出てきます。
質問した際のレスポンスの早さは顧客満足度に直結しますが、今回トライアル版でメール質問をした際、非常にレスポンスが早く、サポート体制が充実しているなという好印象を受けました。
デメリットと価格について
デメリットについては、正直なところほとんど見当たりませんでした。 重箱の隅をつついてあえて言うならば、ソフトの開発が海外で行われているようで、メニュー表記などが基本的にすべて英語という点です。日本語化されれば国内でさらに広がるだろうと思い、関西設計の方にお話ししたところ「すぐに対応したい」とのことでしたので、近いうちに解消されると思います。
価格について
価格は「1ライセンス年間10万円」です。
以前の記事で「Plant3D本体が年間23万円前後なので、アドオンソフトはその3分の1(7万円くらい)だと世の中的には需要が高いのではないか?」とお話ししました。それに比べると若干高めではありますが、正直、ここまで実務が自動化できるのであれば十分に「あり(元が取れる)」だと思える価格設定です。
まとめ
私の個人的な感想として、現時点におけるPlant3Dのサポート図を作成するソフトとしては、間違いなく「最適解」だと思います。Plant3Dでのサポート図作成を効率化したいと思っている方は、ぜひ一度チェックしてみてください。
公式サイト(https://www.kansai-design.co.jp/planomis)を載せておきます。

ここだけの話ですが、「Autodeskさんは関西設計さんからライセンスをもらって、この機能をPlant3Dのデフォルト機能として組み込んでほしい」。本気でそう思ってしまうレベルです。

それを言っちゃーおしまいニャ(笑)

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