みなさん、こんにちは!今年も夏がやってきました。現場での熱中症などにご注意ください。
さて、実はこの間、Amazonのプライムセールを覗いていたら、360°カメラがめちゃくちゃ値下がりしているのを発見しまして……。誘惑に勝てず、思わずポチッと買ってしまいました!
せっかく手に入れた最新ガジェット。プライベートだけで使うのはもったいないですよね。「現場確認時に360°写真や360°動画を撮って、それらを管理する方法はないか?」と考えたのが、今回の物語の始まりです。今回購入したのは下記のinsta360 X3になります。
みなさんの会社、現場写真の管理どうしてますか?
プラント現場に行くと、大量の写真を撮ってきますよね。では、その写真をどのように管理し、メンバーと共有していますか?
- あるある1: 昔ながらの社内サーバーにデータをドカンと放り込み、毎回「あの写真どこだっけ?」とポチポチ開きながら探す。
- あるある2: ちょっと気が利く人が、ファイル名に「1階_〇〇エリア」と名前を付けて分類するものの、やっぱり限界がある。
せっかくの360°カメラです。この「非効率すぎる写真管理」を、もっと直感的でわかりやすくする方法はないかと考えました。
理想のツール「Matterport」の壁
360°空間の写真データを自動的につなぎ合わせ、Googleストリートビューのように歩き回れるアプリといえば、筆頭に挙がるのが「Matterport(マーターポート)」です。
初めて使う人でも直感的に現場を確認できる超便利ツールなのですが、いざ実務に導入しようとすると「高い壁」が立ちはだかります。
中小企業に立ちはだかる「サブスク」の壁
- 費用とアカウント数: 利用人数に応じて月額費用が膨らむ。
- 社内決済の難しさ: 日本の中小企業では、まだサブスクの支払い体制が整っていなかったり、稟議を通すのが非常に面倒。
- 費用対効果の証明: 「今はタダ(サーバー保存)でできているもの」に、わざわざお金を払うメリットを上層部に説明するのがぶっちゃけ超大変。
「無料プランでお試しはしてみたものの、もっと安く、簡単にみんなと共有できる方法はないかな……」
そう、都合の良いツールが世の中にないなら、「自分で作っちゃえばいいじゃない!」(マリー・アントワネット的な発想ですね笑)。
というわけで、システム開発に関しては素人の私ですが、AI(Gemini)を相棒にして自作してみることにしました!
どんなアプリを目指したか?(UI・機能の設計図)
アプリ開発の素人ですから、大層なものは作れません。まずは「現実的に実装できる機能」として、以下のようなUI(画面イメージ)を考えました。
1. メイン画面(360°パノラマ表示)
画面の真ん中に大きく360°写真を表示し、マウスでクリクリと動かしながら、現場を全方位見渡せるようにします。
2. マップ機能(PDF図面のワイプ表示)
「今、どこの写真をみているのか」迷子にならないよう、画面の左上に既存の配置図や平面図(PDF)をワイプ(小窓)で表示。撮影位置にピンを立てます。
3. 方位インジケーター
Googleマップのように、自分が今どちらの方向を向いているのかが直感的にわかるよう、ピンから扇型のマークを伸ばして視線方向を表現します。
開発開始!しかし「動画から自動切り出し」に潜む罠
「写真を1枚ずつマップに手動登録するのは面倒だな……」
そう思った私は、「360°カメラで動画を撮り、そのルートと要所の秒数を指定すれば、自動で写真を切り出してマッピングしてくれる機能」を思いつきました。
例えば、以下のようなデータを入力するイメージです。
- スタート:0秒
- 第1ポイント(右折):5秒後
- 終了地点:30秒後 ※さらに、ポイント間が長い場合は「3秒ごとに自動キャプチャー」して、歩いたルート上に自動配置する。
現場でiPadとカメラ(insta360 X3)だけ持って完結できるよう、iOSアプリとして開発をスタート。コードのベースはGeminiに書いてもらい、レビューを重ねて形にしていきました。完成したもののスクショを載せておきます。

実際に動かして分かった、2つの大課題
ところが、意気揚々とテストしてみると、大きな罠が発覚しました。
- データが重すぎる: 動画を扱うため、ファイル容量が肥大化して取り回しが超大変。
- 圧倒的な解像度不足(致命的): 動画から切り出した写真が、どうしてもボケてしまう。
私の使っている「insta360 X3」は、動画撮影スペックが5.7K(30fps)や4K(60fps)ですが、データをiPadに取り込む際の仕様上の制約(4Kまで)などもあり、最高設定で試しても満足な画質が得られませんでした。
【対策】手動マッピング機能もハイブリッドで実装
動画からの自動切り出し機能はロマンとして残しつつ、実用性を重視して「平面図の上に、自分で手動でピンをトントン配置し、高画質な360°写真を紐付けていく機能」も合わせて実装しました。これなら方位も個別にバッチリ設定できます。
さらに、社内で共有できるように、データのエクスポート機能と、PCのブラウザでも閲覧できるWebアプリ版もあわせて開発しました!
開発にかかった時間は?
土日の休みだけを使い、期間としては2〜3週間。 正味の作業日数は「4〜5日程度」です。1日4時間として、計20時間ほどで一応カタチになり、動くものが完成しました!AIの進化、恐るべしです。
もちろん、本家のMatterportなどのプロ向けサービスには足元にも及びませんが、小規模な会社やチーム内のライトな写真管理であれば、これで十分に実用レベルの選択肢になります。
今後の展望:さらに実務に特化させたい機能
一旦はこれで完成ですが、実際に現調で使いながら、今後はプラント業務に特化した以下の+α機能を実装していきたいと考えています。
- 1. アノテーション(リンク)機能: 360°写真の中にタグを埋め込み、クリックすると関連するPDF図面や、Navisworks(ナビスワークス)のデータに飛べるようにする。(弊社はACC(Autodesk Construction Cloud)を使っているので、URL連携で開けると目論んでいます)。
- 2. 直接マークアップ機能: 写真の上に直接、文字を入力したり雲マークを入れたりできる機能。
せっかく買った360°カメラ、眠らせずに業務のDX(効率化)へ昇華させることができました。もし「うちでもこういうのやってみたい!」「コードの仕組みが気になる」という方がいれば、ぜひコメントで教えてください。励みになります。それでは、また次回の記事でお会いしましょう!

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